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2011年8月11日 (木曜日)

IFRS財団評議会の戦略レビューの報告について(2.アドプション の1)

大雑把にいうと、IFRS財団は制度の根幹について堅苦しいことを言っていて、それに対してJICPA(日本公認会計士協会)は、翻訳や用語の定義といった些細なことの改善を要求しているという印象があるが、本当にそうなのか考えてみたい。

 

IFRS財団の戦略の概要>

IFRS財団評議会の戦略では、コンバージェンスを採用している国にも長期的にはアドプションを目指してもらうとしている。ただアドプションの仕組みは国によって異なることを認めている。

また、各国の監査制度はIFRSへの完全な準拠かどうかについて監査人に意見表明させるようにしてもらうとしている。

 

各国のアドプションが不完全だったり、IFRSから逸脱している場合は、IFRS財団は各国にその状況の完全な開示を求めるとしている。また、各国がIFRS準拠を主張していても、実際には不完全である事例を公表する仕組みを作りたいとしている。

 

JICPA(日本公認会計士協会)のコメントの概要>

IAASB(国際監査基準の設定主体)との協働を勧めてはいるが、上記に同意したうえで、以下の追加提案をしている。

・  IFRSへのアドプション、IFRSからの逸脱といった言葉が意味するところをより具体的に説明することが、適切なアドプションや逸脱等の開示につながる。

 完全なIFRSの適用には翻訳という問題があることを認識すること(基準発行後の注意)。

 IFRSの開発・発行までの検討段階においても翻訳によって意味が変わってしまうリスクを認識すること(基準開発段階での注意)。

 

 

以上について以下の点に関して次回以降に僕の意見や感想を記載したいと思う。

 グローバル基準を維持する方法
IASB
はなぜアドプションに拘るのだろうか。また各国のアドプションの逸脱や不備の開示(会計基準設定主体や関係官庁)、各社のIFRSからの逸脱や不備の開示(監査人)を求め、さらにその他の仕組みも作るとしているが、その意図は何か。

 IFRSにおける監査意見
IFRS
財団の戦略は各国の監査制度(監査意見の内容)にも触れているが、JICPAは監査制度や監査意見ではなく、用語の定義や翻訳という「側面」の指摘に留まっているように見える。それはなぜか。

 

以前も記載したと思うが、僕はIFRSは、細則で理解するものではなく、全体として理解するものだと考えている。その全体には、IFRS財団の性格や今検討している戦略についての理解も含まれる。難しい話ではないが、みなさんが、もし、IFRS財団の立場に自分がなったらどうする?と仮定しながら考えてもらえると、僕の意見に賛成してもらえる方が増えると思う。

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