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2011年9月18日 (日曜日)

災害ボランティアの貢献とその活用(3/3)

最後にボランティア・センターの運営に関連し、地方自治体や各地域の社会福祉協議会が直面しそうな問題について記載したいと思う。特に僕の地元静岡は30年以上前から地震のリスクが叫ばれている。経済効果210億円とは凄い金額だ。果たして活用できるかどうか。

 

=自治体等のボランティア活動に対する平時の備え=

災害発生時にボランティアを活用できるかどうかは、行政として非常に重要なテーマになると思う。人口2万人の七ヶ浜町が年換算で6億円の収入を得るとすると人口70万人の静岡市が同様にボランティアを活用した場合は人口比35倍の210億円ということになる。しかしそんな簡単に活用できるものではない。ソフト面・ハード面の備えが必要だ。

 

まず、ボランティア・センターの運営組織の準備やノウハウの取得が必要だ。七ヶ浜町では7月まで他地域(山口県)の社協職員がサポートに参加していた。静岡の社協職員もいずれかの地域でボランティア・センターの運営を体験したと思われるが、そういったものをしっかりまとめておく必要がある。ボランティア・センターの運営には、上記に記載したマッチング系以外にもいろいろ悩みが出てくるようだ。社協の通常業務と全く違う業務に社協職員がどう向き合うか、身一つできたボランティア、或いは自家用車の中に宿泊しながらボランティア活動をする強者ボランティアをどうサポートするか、ボランティア活動への理解と意識が薄い行政当局との折衝・説明など、七ヶ浜町の社協でも相当苦労や葛藤があったようだ。

 

また、ボランティアは自発的に行われるものであり、ボランティアに対して上から目線はNGだ。無理をさせて翌日の仕事(ボランティア活動ではなく、その人が生計を立てている仕事)に差障ってはいけない。しかしあまり自由にさせても被災者の神経を逆なでするようなことをしでかす可能性がある、というかたくさん来る人の中には必ずそういう人もいる。一方で充実感を持って帰ってもらってリピーターのボランティアとしてまた来てもらいたい。そして被災者の役にも立たなければいけない。このような中で、ボランティアにどう接するのがよいのかノウハウがある。そして多数のボランティアを組織的に動かすには現場リーダーの質が重要となるが、それをどう確保するか、育成するか。

 

七ヶ浜町のボランティア数200人を人口比で単純に35倍すると静岡は7000人のボランティアを受けいれることになるが、7000人のマッチングを一か所ではできまい。どうやってやるか? そもそも、想定される東海・東南海・南海連動の大地震の際には、ボランティアは関西や中京を優先し、静岡を素通りするに違いない。浜松もある。沼津や富士とも競争だ。静岡に足を止めてもらう工夫、関西や中京より静岡を助けよう、静岡が働きやすい、やりがいがある、と思わせる工夫は考えられているだろうか。或いは県内自治体で何らかのボランティア活用組織を共同で作るとか。

 

また7000人のボランティアが必要かどうかは被害想定による。どの程度の被害ならどの程度のボランティアを確保することが好ましいか、ボランティアに被災していない宿泊施設を提供できるか、テントを張ったり車中泊する人に場所を提供できるかなど検討項目は色々ある。ボランティア団体や宗教団体、旅行会社との日頃の付き合い方もあるだろう。

 

210億円の事業だから当たり前だが、事前準備なしにできる気がしない。我が町静岡はどうしているだろうか、故郷の沼津はどうだろうか、気になるところだ。

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