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2011年12月14日 (水曜日)

IFRSの資産(まとめ)~資産のシンプルなイメージ

「資産はお金を生むもの」ということをIFRSがどのように表現しているかを概観してきた。ここで、おさらいをする。

 

 会計上の資産には、A.金融商品のように直接お金と交換される資産と、B.有形・無形固定資産のように利用することで間接的にお金を稼ぐことが期待されている資産がある。

 A.金融商品においても取得時点で回収スケジュールがほぼ決まっているもの、即ち、売掛金とか貸付金には「減損」という会計処理があって、それがB.固定資産との共通項になっている。

 減損は将来キャッシュフローで回収が見込まれないもの、即ち、お金を稼げない資産を識別し、損失処理する会計処理。逆に見れば将来キャッシュフローで回収できる範囲のものが資産となる。

 減損について日本基準と比べるとIFRSの方がストレートに将来キャッシュフローとリンクしている。このことはIFRSの資産が将来キャッシュフローとリンクして定義されていることとストレートに整合する。

 

ちなみに、減損の対象とならない資産は公正価値で評価されるが、公正価値は簡単に言えば換金価値なので、売ろうと思えばその金額のお金が入ってくることになる。したがってIFRSでは、すべての資産が将来キャッシュフローの裏付けを持つことになる。

 

このように資産はお金を生むものとイメージすると負債はどうなるか、損益計算はどうなるか。これも改めて次回におさらいする。

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