« サッカーW杯最終予選とIFRS導入 | トップページ | 【東電2012/3決算短信】料金値上げと原発稼働率 »

2012年6月13日 (水曜日)

【東電2012/3決算短信】の気になるところ

東電の決算短信が公表されてもう1か月がたつ。投資家や株主だけでなく、電力需要家、原子力災害の被災者など多くの人が関心を持ったという意味で、東電の決算は格好の勉強材料になる。そこでこのブログでも過去何度も取上げた。

 

2011/6/30 最後の監査報告書~後発事象について東京電力でケーススタディー

2011/7/1 原発事故に関する修正後発事象~東電と監査人の判断

2011/7/6 目的に向かったか~東京電力の損害賠償引当金不計上の判断

2011/7/8 最後の送別会~継続企業の前提

2012/3/12 東京電力への政府出資と財務情報

2012/3/13 原子力事故に関係する重要な決算項目

2012/3/15 国による財政的な支援の内容

2012/3/17 災害特別損失の見積り

2012/3/22 原発事故に関する注記事項

2012/3/22 東電の財政状態とリスクについての一つの見方(まとめ)

2012/3/24 結局、東電は債務超過か?

 

これら(特に3月の記事)の中で、2012/3期の決算において僕が注目していたのは次の事項だ。

 

  1. 継続企業の前提の注記(以下「GCの注記」)を続けるか否か、続ける場合はその注記内容

2011/3期決算よりGCの注記が記載されているが、3月の記事ではもういらないのではないかと書いた。或いは、いるとすれば、2012/3決算では継続企業の前提を脅かしているリスク、不確実性をもっと率直に分かりやすく注記に記載すべきではないかと書いた。果たしてどうなっただろうか。

 

  1. 災害特別損失引当金の見積りの改定や、見積もりの不確実性に係る注記内容

原子力災害の被災者、被災企業、そして被災自治体への補償は、基本的には国が財政的に援助する仕組みになっているので、東電には多額の損失が発生してもほぼ同額の利益が計上され、財政状態や業績に与える影響は軽微だ。一方で、福島第一原発、第二原発の廃炉費用は東電が災害特別損失として負担するので、財政状態や業績を直撃する。しかもそれは、不確実性が高く見積りが難しい項目と思われる。その難しさを注記でどのように説明しただろうか。

 

GCの注記については、大きな制度変更があった影響もあって誤解が多く、重要なのに分かり難いところなので、なるべく分かりやすく制度の内容やポイントを記載してみたい。

 

 

ところで昨夜(6/12)行われたサッカーW杯最終予選のオーストラリア戦は、第1戦、第2戦とは逆に劣悪な芝、不可解な判定、アウェーの雰囲気という3重苦のなかで日本代表が善戦し引分けた。日本代表の実力は確実に成長していることを実感できた。サッカー選手はチーム戦術(ルール)を踏まえたうえで、その時々の状況に臨機応変に対応しなければ結果を出すことができない。それは経営(事業)も、会計も、監査も同じだ。学ぶことが多い。

« サッカーW杯最終予選とIFRS導入 | トップページ | 【東電2012/3決算短信】料金値上げと原発稼働率 »

番外編」カテゴリの記事

IFRS個別基準」カテゴリの記事

コメント

コメントを書く

(ウェブ上には掲載しません)

トラックバック

この記事のトラックバックURL:
http://app.cocolog-nifty.com/t/trackback/577176/54947268

この記事へのトラックバック一覧です: 【東電2012/3決算短信】の気になるところ:

« サッカーW杯最終予選とIFRS導入 | トップページ | 【東電2012/3決算短信】料金値上げと原発稼働率 »

2017年9月
          1 2
3 4 5 6 7 8 9
10 11 12 13 14 15 16
17 18 19 20 21 22 23
24 25 26 27 28 29 30
無料ブログはココログ