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2015年1月20日 (火曜日)

433.【番外編】視点を変えてみる~環境損益計算書

2015/1/20

会計学では、財務情報の読み手として一般投資家などの企業外部者を想定することが一般的だ。IFRSもそういう建前になっている。しかし、現実には会計の最も熱心な読者は経営者であり、事業の管理者だ。では、なぜ経営者や管理者が読者になるかというと、会計が経営のヒントを与えてくれるからだ。会計はそういう役割を果たさなければならない。

 

IFRSでは、財務情報は目的適合性があり経済実態を忠実に表現しなければならない。そうなることで、事業を財務面から切り取り、読者に意思決定の方向性を与える。これはとても重要な役割だが、読者にとってこれがすべてではない。いわゆる非財務情報も非常に重要だ。事業には、財務面だけでなく様々な要素があるから、実際の事業運営においては様々な角度から切取られて分析される。

 

ここで重要なのは、様々な角度と言ってもその角度が固定化されマンネリ化するとアイディアが枯渇し、事業を革新・改善、イノベーションを起こすことが難しくなることだ。このため、既存の切り口をさらに深化させることや新しい切り口・角度の探索が絶えず求められる。

 

そういう意味で面白い記事があったので紹介させていただきたい。

 

プーマ「環境損益計算書」の衝撃~先進企業は自然資本を経営にこう生かしている(後編)

(日経BizGate 1/14 閲覧するには会員登録(無料)を求められるかもしれない。)

 

タイトルには“プーマ”(スポーツ用品メーカー)と記載されているが、プーマに限らず、サプライ・チェーン全体と環境負荷という観点に目を向けることで新しい切り口を得、事業をより持続可能にするアイディアを創出する例が記載されている。リスク・マネジメントを高度化するアイディアといっても良いかもしれない。(“リスク・マネジメントの高度化”というと、スキルとか方法論とか、テクニカルな面に焦点が当たりがちだが、本来は、新たな“視点”の発見にこそ、真価があると思う。)

 

例に挙げられているのは、もちろん先進的な事例で、「ここまでやるのはコストがかかる」と思われるかもしれない。確かに、非財務情報として外部へ開示するならそういう面も避けられないかもしれない。でも、経営のヒントとして使うだけなら、そこまでのコストは必要ないかもしれない。重要なのは、頭に刺激を与えられることだ。

 

リスク・マネジメントの具体的な対応策として、“リスク分散”がある。仕入先であれば、1つの仕入先に頼りきりにならないようにすることだ。しかし、そればかりではない。先ごろ報じられたユニクロの中国の協力工場の従業員の待遇を改善するという話は、その仕入先とより長期的に安定した関係を結ぶためのものと見ることもできる。分散以外に、このような角度でもリスクを減らすことができる。これは先進的な手法でコストを掛けなければ実現できなかった、ということではない(ユニクロは、外部からのクレームに耳を傾けたことがきっかけだったようだ)。

 

今回は短いが、みなさんのお役にたてるかもしれないと思い、お知らせした。是非、上記のリンク先をご一読されることお薦めする。

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