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2015年5月 8日 (金曜日)

467.【投資】連休明けも株価下落

2015/5/8

ん〜、驚いた。FRB(=米国の中央銀行、連邦準備銀行)議長イエレン氏の発言のことだ。既に株価は”quite high”であり、今後FRBが利上げを開始した時は、長期金利が急上昇する可能性があるという*1。これを受けて、米国株式市場は下落し、その勢いが増幅されて5/7の日本も下げた。我々が寝てる間に、昨日の相場は決していた。

 

「寝耳に水」という諺がある。ご存知の通り、「突然思いがけないことを聞いてびっくりする」という意味だが、昔、ある総務部の女性がこれを誤って「寝耳にミミズ」と言った。単に、”み”をひとつ余分に言っただけだが、僕には、かなり大きな違いに思えた。”水”より”ミミズ”の方が、耳に入る時の感触が具体的、かつ、実感を伴って伝わってきたのだ。それで思わず、「気持ち悪るっ。それは驚くを通り越して、怖いよ」と言って吹き出した。

 

イエレン氏の発言は、まさに、”ミミズ”だ。株式投資家にとって、金利の上昇は、景気が良い証拠と考えられるので喜ぶべきことだが、ひとつ、例外がある。それは中央銀行が金融政策を変更する時、すなわち、金融緩和を終わらせて、金利が反転上昇する時だ。今はちょうどそれを待ち構えているタイミング。米国市場では、過去に、そのタイミングで必ず株式相場が、月単位の大きな調整を起こしているらしい。(ということは、日本でもそのタイミングで株価が大きく下落した可能性が高い。)

 

米国のみならず世界の投資家は、少なくともこの2年間2FRBがいつ利上げに転じるかを注視してきた。一方、それを分かっているFRBは市場にショックを与えないよう、利上げに向かう姿勢を少しずつ、なるべくマイルドに、慎重に伝えてきた。まるで腫れ物にでも触るように。

 

それをFRB議長が「株は高すぎるし、金利は急上昇する」と、投資家が怖がる、身の毛もよだつ直接的な表現を使って語るとは。しかも、3月の雇用統計や13月のGDP成長率などから、期待されていた米国経済回復に疑いがかけられているこのタイミングで。

 

 

しかし、問題は、米国経済の実態だ。果たして回復過程を継続しているのか、それとも腰折れしたのか。一番怖いのは、経済の回復が十分でないのに、FRBが誤った状況判断で金利を上げることだ。もちろん、FRBはそうならないよう、最善を尽くしているだろう。だからこそ、FRBに、そして、そのFRBの政策判断を主導するイエレン議長に注目が集まる。僕も注目する。

 

もしかしてイエレン氏は、米国経済に対する状況判断の一端をメッセージに込めているのではないか。例えば、「金利上昇が近いから備えよ(=経済は順調に回復している)」と言っているのか、それとも「経済実態の割に株価は高過ぎる(=回復は遅れているし、利上げも遅れる)」と言っているのか。前者ならば、比較的早期に相場は回復しそうだ。しかし、後者なら、含み損を抱えて、つらくて長い忍耐の日々を過ごすことになりそうだ。しかし、イエレン氏の発言には、利上げに転じる時期は示されていない。

 

その意味で、今日、日本時間の夜9時半に公表される4月の米国雇用統計は重要だ。先月公表された3月のデータでは、雇用者増加数に急ブレーキがかかった。それまで快調にアクセルが踏み込まれていただけに、強烈な印象を残した。果たして、急ブレーキは冬の悪天候による一時的なものか、それとも、景気の腰折れを示したものか。その判断の参考になる4月のデータに注目が集まる。

 

ちなみに、悪天候とともに心配されているドル高(特に対ユーロ)については、3月と4月にそれぞれピークがあったものの、現在は、2月以来のレベルに戻っている。それでも輸出企業を中心に、製造業の雇用は厳しいだろう。しかし、ドル高は消費者にプラスなので、サービス業などがその分の雇用をカバーできるかもしれない。原油安の好影響も期待できる。賃金も着々と上昇している。よく見ると、良い変化もある。恐らく、来月公表される5月の雇用統計では、より明確な結果が見えてくるのではないだろうか。

 

このように考えてみると、イエレン氏の発言は、前者となる可能性も十分に考えられるように思う。つらい日々は続くものの、数ヶ月もかからず、比較的短期間で済むかもしれない。必ずしも、悲観一色ではない。しかし、もし長引いた場合は、中国経済の急減速という新たな危機が浮上するかもしれない3。こうなると厳しい。僕は、イエレン氏の話で”ミミズ”を想像したが、米国経済の回復については、ミミズの歩みのようにゆっくりでないことを祈りたい。

 

 

これは、清水エスパルスも同様だ。エスパルスは、連休前は16位だったが、いまだに勝ち点3を取れず、ついにブービーの17位まで後退した(18位のヴァンフォーレ甲府に、なぜか感謝したい!)。しかし、少なくとも連敗は止まった。体力も、球際も、もっと踏ん張ってほしいが、よく見ると、3バックシステムを採用するなど工夫が見られるし、エースの大前選手も昨シーズンより冴えている。あとは、チームに自信がついて結果が出ることを期待して辛抱したい。

 

しかし、あまりゆっくりはしてられない。そのうちに、”J2降格の恐怖”という精神的な敵が再来し、ますます苦しくなる。これは手強い。やはり、現状から、早く脱してほしい。でも、”シミズ”と”ミミズ”も、なんか似ていて、気になっている。

 

ー・ー・ー・ー・ー・ー・ー・ー・ー・ー・ー・ー・ー・ー・ー・ー・ー・ー・ー・ー・ー・ー・ー・ー・ー・ー・ー・

*1 次のような記事に記載されている。

 

米国株は続落、FRB議長が株式バリュエーションの高まりを警告REUTERS 5/7

株価バリュエーション「かなり高い」=イエレンFRB議長WSJ 5/7(多分、有料記事)

金融リスク、現時点では高くない=イエレンFRB議長WSJ 5/7(多分、有料記事)

日経平均200円安、「適温相場」過信にイエレン氏が警鐘」日経電子版 5/7(有料記事)

 

2 2年前には、日本で当時のFRB議長の名をとって”バーナンキ・ショック”と呼ぶ、数カ月に及ぶ大きな調整があった。きっかけは、バーナンキ氏が金融緩和のアクセルを戻す可能性を示唆した議会証言らしい。この時、「Sell in May」、すなわち、「5月に株を売れ」という米国株式市場の格言が有名になった。米国ではこの調整を”テーパリング癇癪(かんしゃく)”と呼ぶらしい。

 

3 みなさんは、「ギリシャを忘れてないか?」と思われているかもしれない。確かに、ギリシャがデフォルトするか、ユーロ圏に残れるかどうか、というのは大きな問題だ。5/11に一山あるといわれているし、僕も大きな関心を持っている。ただ、株価の面では、米国経済の実態とか、中国の不良債権ほどの直接的なインパクトの大きさを感じていない。

 

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