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2018年8月 6日 (月曜日)

599【番外編】異常気象、異常気性?

2018/8/4

もうだいぶ昔のことになったが、ロシアW杯はフランスの優勝で幕を閉じた。日本代表はとても頑張ったが、これだけは言っておくべきだろう。強豪ベルギー相手とはいえ、2点差をひっくり返されるのは醜態だ。これからもあるだろうが、なるべく見たくない。

 

それにしても、ベスト8まであと一歩に迫った一連の戦いは素晴らしかった。乾選手、香川選手、本田選手、一人ひとり挙げていくと切りがないが、ベテラン勢に加え柴崎選手なども、よく連動していたと思う。見ていて楽しかった。西野監督の戦略・戦術にも敬意を評したい。

 

そんなW杯期間中に猛暑が始まった。異常な暑さだ。あまり「暑い、暑い」と書いても涼しくならないので一々例は挙げないが、一つだけどうしても書きたいことがある。トランプ氏の異常気性だ。これがそれでなくても暑い夏をさらに耐え難いものにしている。

 

例えば、6月のG7サミット首脳宣言を巡る罵り。

 

トランプ大統領、G7首脳宣言を承認せず-加首相を批判 6/10 Bloomberg

G7首脳会議、混乱して閉幕 トランプ氏、合意文書の不承認を指示 6/10 BBC

G7閉幕後も舌戦 「トランプ氏を裏切る者には地獄の特別な場所」と側近 6/10 BBC

 

この見出しだけでトランプ氏の直情・瞬間湯沸かし器振りを思い出せた方が多いと思う。サミット後のトルドー・カナダ首相の発言にも問題があったとの報道も一部見られたが、7カ国首脳の合意事項を移動中の飛行機の機内からのTwitter でひっくり返すというのはありえない、即ち、異常だ。

 

3つ目の記事は、その直後の米政府高官(ナバロ国家通商会議委員長)の発言が記事のタイトルだ。このような政権幹部が同盟国の首相に向かって「裏切り背中を刺した」とか「地獄の特別の場所へ行け」みたいな発言をするのは、元のトランプ氏の発言の熱量の高さとそれが周囲へ及ぼすエネルギーの強さを表していると思う。

 

今年に限っても、鉄鋼・アルミ関税、イラン核合意からの離脱、対中国関税対象・率の段階的拡大・引上げ、自動車関税の脅し、キムジョンウンとの(いい加減に思える)首脳会談、プーチン大統領との(選挙介入疑惑に関する弱腰)首脳会談と、ニュースが流れるたびに僕の感情は刺激されて体温も上昇するようだった。みなさんはどうだろうか。冷静に聞いてられるだろうか。

 

民主的に選ばれた他国の指導者を、一部ではなく丸ごと批判するということは、選んだ国民を批判するに等しいし、越権行為のような気がする。そうしたくないので、今秋の米国中間選挙に期待してしまう。もっと、トランプ氏にタガが嵌められる形にならないかと。

 

しかし、米国は極端な二極化が進み、良い結果が得られるか難しそうだ。ご存知の通り共和党支持者の大多数がこのトランプ氏を支持し、一方の民主党支持者はかなり左寄りの候補者・政策を好むようになっているらしい*1。中間選挙後に、議会の両党がある程度団結してトランプ氏を制御する流れになるのは、現在よりさらに難しくなるかもしれない。

 

さらに最近、トランプ氏に対して、“気紛れ”とか“行き当たりばったり”とか、“感情任せ”などといった批判の頻度が減った気がする。代わりに、(選挙公約に対して)“一貫性がある”とか、(特に対中国において)“意外に戦略性がある”といった肯定的な見方が披露される場面が増えたように思う*2

 

W杯は決勝戦とともに終わる。猛暑も彼岸を(最悪数週間)過ぎれば終わる。しかし、どうやらトランプ氏から感じる暑さは、中間選挙後も続きそうだ。異常気象への備えは重要だが、異常気性対策も、当面、忘れてはならないようだ。

 

 

🍁ー・ー🍁ー・ー🍁ー・ー🍁ー・ー🍁ー・ー🍁ー・ー🍁ー・ー🍁ー・ー

*1 下記の記事によれば、米共和党は「トランプの党」へ変貌しつつあり、その反作用として米民主党は左寄りの主張が米国民を引きつける正しい選択と考えているようだ。即ち、両党の主張はますます遠く離れていく。

 

民主・女性候補が米中間選予備選で躍進 党は左傾化強め“極端な戦い” 産経ニュース 8/2

 

*2 例えば次のような記事がある。

 

冷静に見てトランプ政権の対中強硬策は悪くない 日経ビジネス 6/25

米国のアジア外交専門家へのインタビュー記事。この専門家は米国政治家やアジア専門家が中国の脅威に気付くのが遅れたことを認め、トランプ氏の対中強硬姿勢に一定の評価を与えている。

 

トランプ氏の通商戦略、部分的「和解」にシフト WSJ 8/6 有料記事

断定はできないが、ユンケル委員長との会談でEUとの貿易戦争の停戦に合意したことは、トランプ氏が本当はより完全な自由貿易を目指している可能性を示した、としている。即ち、この記事は、関税などによる同盟国への恫喝は、同盟国を強引に従えて中国との交渉に完全な優位性を得るための、大戦略に基づいた戦術だと評価しようとしているように読める。

 

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