(Z02)オリンパスの粉飾

2013/09/5

この事件は、80年代の財テクブームに端を発した粉飾事件でした。僕が監査法人に入社したのは89年で、その清算が始まった頃ですから、ちょうど僕のキャリアと時期が重なります。僕は明るいだけが取り柄の能天気なスタッフでしたから、クライアントの方が安心して、「昔はこんなことをやって監査法人を騙してました」なんて話も聞いても、「悪い人ですね~」なんて笑ってました。さすがに今、この事件を聞いたときには、背筋がぞくぞくするほど恐ろしく感じました。

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粉飾は、経営者の経営能力に欠陥があることを示していると思います。経営は社外、社内の利害関係の調整の場でもありますが、利害関係の調整は正確な情報を相手に提供し、相手の信頼を得ないとスピーディーに、良い結果を出せません。即ち、良い経営は行えないと思います。企業の情報開示もまさにこれです。粉飾するような人は経営者にはなってはいけないのです。刑事罰に触れる・触れないのレベルではなく、経営能力がない人たちが経営者になっていたという重大な問題があります。特に今回のケースは、法律の処罰にならなかった過去の経営者たちにも、重大な責任があると思います。

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経営者をどのように育成し、選んでいるのでしょうか。オリンパスだけの問題ではありません。

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057 2011/11/10 【オリンパスの粉飾】事件の概要

058 2011/11/14 【オリンパスの粉飾】1990年代の損失と事件の本質

059 2011/11/15 【オリンパスの粉飾】1990年代の損失の内幕

060 2011/11/18 【オリンパスの粉飾】上場は維持されるか

061 2011/11/21 【オリンパスの粉飾】-11/18、19の日経電子版の記事に関連して

065 2011/12/06 【オリンパスの粉飾】第三者委員会の振舞

066 2011/12/07 【オリンパスの粉飾】第三者委員会の報告書の概略

077 2012/01/18 【オリンパスの粉飾】最後に・・・

123 2012/06/05 原則主義と粉飾決算(企会審2/29の議事録等から)

264.【オリンパスの粉飾】地裁で執行猶予付き判決 2013/7/6

 

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